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【国内外の事例3選】観光やツーリズムの活用で地域開発を推進!

~魅力あふれるまちづくりを目指して~

みなさんこんにちは、コラム担当のあらぽんです。

観光地として注目される地域が増え、地域経済の活性化や雇用の増加などに貢献しています。しかし、「観光」と、「ツーリズム」は混同されがちであり、その違いを理解することが重要です。また、地域開発にとっても、「観光」や「ツーリズム」を活用することは有効な手段の一つとなります。本記事では、「観光」と「ツーリズム」の違いと、地域開発の推進について取り上げます。

「観光」と「ツーリズム」の違いについて


観光とツーリズムは、人々が新たな場所を訪れ、文化や自然環境を楽しむ活動を指しますが、概念や目的がそれぞれ異なります。

■「観光」とは?
観光は一般的に、休暇や娯楽を目的とした旅行のことを指します。観光客はリゾート地や観光名所に訪れ、その地域の魅力や観光資源を体験することを目的とします。一時的な滞在を伴い、主に経済的な利益をもたらすことが期待されます。例えば、リゾート地に観光客が集まることで、現地のホテルやレストランが収益を上げることにつながります。

■「ツーリズム」とは?
ツーリズムは観光よりも広い概念であり、地域の持続可能な発展と文化的な交流を重視します。観光を通じて、地域文化や環境に関心を持つ人々を育み、地域社会との交流を促進します。ツーリズムは観光以上の意義を持ち、地域の経済的な成長や社会的な発展を目指します。例えば、地域の伝統的な工芸品をツーリストに紹介することで、地域文化を継承し、地域の芸術家や職人の生活基盤を支援することができます。

地域開発においては、観光やツーリズムを活用することで、地域経済の活性化や地域のブランディング、地域の特産品や文化の発信などが期待できます。例えば、地元の特産品を活かした飲食店や土産物店の開発、観光客向けの宿泊施設やアクティビティの提供、イベントの開催などが挙げられるでしょう。

「観光」や「ツーリズム」が地域開発にもたらす影響


「観光」や「ツーリズム」の推進は地域開発に多くのメリットがあります。特に「雇用創出の実現」であったり、「地域文化や環境保護への貢献」といった効果をもたらすことが期待されています。

■雇用創出の実現
観光客の増加により、ホテル、レストラン、観光ガイドなどのサービス業や地域の建設業に需要が生まれ、多くの雇用の機会を生み出します。さらに、観光客が地域内で買い物や飲食を行うことで、小売業や飲食業にも経済的な活性化がもたらされます。このような雇用創出は地域の経済活動を活性化させ、住民の生活水準の向上へとつながります。

■地域文化や環境保護への貢献
地域の文化遺産や伝統を観光資源として活用することで、その価値を見出すことにつながっています。文化交流は地域の誇りを高め、地元住民にも文化への関心を喚起する役割を果たします。また、環境への負担を極力抑え、自然資源の保護地域の美しい景観や自然環境は観光の魅力の一つとなり、その価値を守るためにも積極的な取り組みが求められます。

さらには観光客が訪れることで、収益の一部を地域の社会福祉や教育、インフラ整備などに投資でき、地域の人々の生活の質を向上させる効果もあるでしょう。

国内外の地域開発 事例【3選】


地方自治体が観光やツーリズムの振興を図るために行っていること、また国外の事例もあわせてご紹介します。
【国内:和歌山県】:世界遺産 熊野古道の観光振興

和歌山県にある世界遺産の熊野・熊野古道。
熊野は、川や滝、巨岩に神が宿るとして崇める自然崇拝を起源とし、「よみがえりの地」として、人々の心を癒やす特別な地。中でも、「熊野三山」、「熊野古道」、「那智の滝」は、フランスで最も権威ある旅行ガイドでも高い評価を受け、世界的にも有名な地となりました。熊野詣は日本人の旅(巡礼)の起源ともいわれ、古人の想いを辿り歩くように、現在でも多くの人が訪れます。
参考:わかやま観光 世界遺産 熊野・熊野古道

和歌山県を中心に熊野古道沿いの宿泊施設やレストランの整備を進め、熊野古道の魅力をPRすることで、観光客の誘致を図っています。また、地元住民と観光客の交流を促すため、地元の文化や歴史に触れるプログラムを提供しており、これによって地域経済の活性化と雇用創出が期待できます。
【国内:長崎県】:世界文化遺産 天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の観光振興

長崎県にある世界文化遺産の天草地方の潜伏キリシタン関連遺産。
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、キリスト教が禁じられている中で、長崎と天草地方において日本の伝統的宗教や一般社会と共生しながら信仰を続けた潜伏キリシタンの信仰継続にかかわる伝統のあかしとなる遺産群です。

禁教期にもひそかに信仰を継続していた長崎と天草地方における、潜伏キリシタン独特の文化伝統の証拠であることを評価され、2018年7月、世界文化遺産へ登録されました。
参考:ながさき旅ネット

長崎県島原市には、「大浦天主堂」や「外海の出津集落」、「黒島の集落」や「平戸の聖地と集落(中江ノ島)」、「天草の﨑津集落」などの関連施設が多数存在し、島原市の商業施設や宿泊施設の多くが、観光客の誘致に努めており、地域の経済発展に大きく貢献しています。
【国外:インド】:バンガロールにおける地域経済活性化

バンガロールは、インド南部のカルナータカ州にある都市で、ハイテク産業の中心地としても知られています。バンガロールで行われている地域経済の活性化に関する事例について、「IT産業の発展」と「農業の多様化」の2つを紹介します。

1. IT産業の発展 バンガロールは、インドのIT産業の中心地のひとつとして知られています。多くのグローバル企業が進出し、数百万人もの人々がIT関連の仕事に従事しています。また、地元企業やスタートアップ企業も多数存在し、バンガロールはITビジネスの成功事例として注目されています。IT産業が発展することで、多数の雇用が生まれ、地域経済の活性化に貢献しています。

2. 農業の多様化 バンガロールは、農産物が豊富な地域でもあります。しかし、従来の作物に依存していた地元農家たちは、天候変化による影響や市場競争の激化などで大きな困難に直面してきました。そこで、地元政府が導入した多様化政策により、新しい作物の栽培や農産物の加工・販売が進んでいます。例えば、アロエベラやハーブの栽培、チキータ・バナナの生産などが挙げられます。また、食や農業(家庭菜園)に興味のある都市部住民と、農家をアプリでマッチングさせて、小規模なレンタルファーム(貸農園)ビジネスも行われています。これらの試みにより、農業や食品産業の多様化が進み、地域経済が活性化しています。




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まとめ


「観光」と「ツーリズム」の違いについてや、観光・ツーリズムを通じた地域開発を進めることは、地域経済の発展や地域住民の生活向上につながる重要な取り組みであるということをお分かりいただけたでしょうか。

自治体や地域住民が共に協力し、魅力的な観光資源を開発・発信することで地域経済を活発化させ、観光客にとっても素敵な旅の提供へとつながっていくと考えます。