地方における国際化とは?
〜事例から学ぶグローバル化への対応〜
みなさんこんにちは、Otanomiコラム担当です。
地方創生において「国際化」は、日本の地域社会が直面する課題を解決し、持続可能な発展を実現するための重要なキーワードといえます。
地方における人口減少や経済の停滞が続くなか、グローバルな視点を取り入れて対策することで、地域の特性を生かしながら国際化という新たな可能性につなげることができます。
本記事では地方創生における国際化の重要性ついて、具体的な取り組み事例などと合わせてみていきます。
地方創生において「国際化」は、日本の地域社会が直面する課題を解決し、持続可能な発展を実現するための重要なキーワードといえます。
地方における人口減少や経済の停滞が続くなか、グローバルな視点を取り入れて対策することで、地域の特性を生かしながら国際化という新たな可能性につなげることができます。
本記事では地方創生における国際化の重要性ついて、具体的な取り組み事例などと合わせてみていきます。
高齢化や人口減少が経済に与える影響は大きい
我が国における高齢化や人口減少の問題は喫緊の課題となっています。
国土交通白書によると、日本の総人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少傾向にあり、直近2年間においても約60万人の減少と、一つの地方都市人口に匹敵する数の減少が見られています。
高齢化や人口減少は経済社会に大きな影響を与えます。
例えば、農業における担い手不足は廃業の拡大や生産性の低下を引き起こし、地域経済のみならず国内経済全体へも大きな影響を及ぼすこととなります。
このように人的な課題は地方自治体においてより顕著なものと言えるでしょう。
国際化の重要性
このような課題に対し、近年では外国人の受け入れを強化しており、特に人手不足とされる分野においては即戦力となる外国人人材の受け入れを促進しています。
2023年度には過去最高となる約205万人の外国人労働者が国内で従事し、多文化交流も積極的に行われるようになってきました。
また、近年のインバウンド需要の高まりもあり、我が国における国際化への対応は待ったなしの状況といえます。
観光庁のデータによると、訪日外国人旅行者数は順調に増加し続け、コロナ禍前に徐々に近づきつつあります。今後の更なる需要拡大への備えが必要となってきているといえるでしょう。
国際化とは地域と世界を繋げること
世界中の国や地域などから訪日する外国人が安心して過ごせるよう、受け入れ体制の整備の促進にも「国際化」の視点は欠かすことができないものとなっています。
ここでの「国際化」とは、「地域が世界とつながり、国際的な視点を取り入れること」といえます。
単に外国人労働者や観光客を増やすことだけでなく、地域の産業や文化を海外に発信し、国際的なビジネスや交流を促進することも重要な国際化活動の一つです。
地域のブランド価値を高め、新たな経済機会を創出することも可能になるため、地方創生において国際化への対応はとても重要な要素であるのです。
全国の自治体において国際化を促進し地域経済を活性化する試みが多くみられますが、国際的な視点や経験、言語など多岐にわたる分野において人材が不足しています。
この人材確保の手段は様々ですが、地域外住民をうまく巻き込んでいく形に企業や副業や兼業人材の活用などがあります。
それでは、具体的な取り組みにはどのようなものがあるのか、ここからみていきましょう。
具体的な取り組み事例
ここでは「地方創生」サイト(内閣官房・内閣府総合サイト)に掲載されている全国の自治体による地方創生の取り組み事例から、国際化へのアプローチに力を入れているものを抽出して取り上げます。 取り組み事例を通じて、グローカル化への理解と、副業・兼業としてどのように関われるか考える機会としていただけたら嬉しいです。
◆参照: 地方創生事例集
1)冬季観光誘客による地方創生推進プロジェクト(北海道東川町)
町の主要産業である観光業において、客数が減少する冬季の観光需要に向けた取り組みを実施しています。具体的には文化交流として海外関係地域が集まるフォーラムの開催や、アルペンスノーボード国際大会の開催など冬季の活性化を促進する活動を続けています。
→国際的な活動を促進することで世界各国からのか来訪者増に向けた取り組みです。
2)一般社団法人田辺市熊野ツーリズムビューロー(和歌山県田辺市)
情報管理と発信強化のため、英語指導助手(ALT)をプロモーション事業部長に起用し、熊野古道案内看板の統一や観光施設内展示物等の英語併記、ホームページやパンフレットの多言語化などを推進しています。
また、着地型旅行業(地域の観光資源を基にした旅行商品や体験プログラム)を開始し、豊富な旅行商品の準備も行なっています。
→発信するうえで、地域事情を適切に理解し発信することが欠かせません。現地でお勤めされている外国人と協働した良い事例といえます。
3)一般社団法人豊岡観光イノベーション(兵庫県豊岡市、京都府京丹後市)
地域商社が主体となり、外国人観光客の受け入れ環境整備に無料Wi-Fiの整備を通じて実施しています。ユーザーの行動データを把握・分析し地域環境づくりに活かしています。また、英語やフランス語に対応したWebサイト運営を通じ、情報発信から宿泊予約までワンストップかつきめ細やかな対応を行なっています。
→情報発信のみならず、現地での行動分析を行うことで支援や取り組みの幅を広めていくことができます。 安心して訪日してもらえるよう、このような環境整備も欠かせません。
4)NPO法人えがおつなげて―都市農村交流(山梨県北杜市)
高齢化率60%(全国平均約27%)を超え、耕作放棄率も50%以上という集落において、首都圏在住の若者や外国人を巻き込み、耕作放棄地の再生に取り組んでいます。 都市農村交流を10年以上継続し、延べ5万人以上が参加し、耕作放棄地の復活につなげています。
また、大手不動産会社や食品メーカー、マーケティング会社、地元企業など多くの企業や団体と連携することで様々なプロジェクト展開が可能となっています。
→複数の組織や団体などと協働し、多くの人を巻き込むことで多くのプロジェクトを同時に進めることができます。異なる分野だからこそ複眼的な活動が可能となる事例でもあります。
5)~地域と世界を結ぶ日本の国際交流手形~「パ酒ポート」(北海道小樽市)
北海道産のお酒を核とし、「地域産業×観光×海外輸出」のグローバルビジネスへ挑戦しています。
北海道産のお酒をより多くの人に知ってもらうため、「パ酒ポート」の展開を中心に、観光ツアーのパッケージ化や売上拡大に繋げる取り組みをしています。
→海外にまだまだ知られていない名産品や観光名所は数多くあります。個人経営など中小規模で経営されている場合には人手不足もあり広報活動が限定的であることも珍しくありません。地域全体で魅力をまとめて広く発信することで相乗効果も期待できる取り組みです。
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Otanomiは、「副業・兼業から始める地方創生」をテーマに、地方自治体や企業の課題解決に対する取り組みにチャレンジできるサイトです。
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課題を見て自分にできそうだな、とお考えであれば応募をし、実際に自治体や企業の担当者と話をして、条件が一致すれば実際に仕事がスタートします。
応募をしてもいきなり採用されるわけではなく、しっかり話しを聞いたうえで判断ができるためお互いに安心できる環境が整っています。
フリーランス・副業・兼業などで地域と繋がってみたい際は、ぜひOtanomiをご利用ください。 副業からはじめたい場合も歓迎です。
まとめ
本記事では、地方創生と国際化の関係について詳しく解説しました。
地方創生と国際化は、地域の持続可能な発展を実現するための鍵となります。
地域の特性を最大限に生かし、グローバルな視点を取り入れることで、新たな経済機会が生まれ、地域の活力が向上します。
地域の皆が一丸となり、創意工夫を凝らして取り組むことで、地方の未来は明るくなることでしょう。
地域の発展に向けた新たなアプローチに期待しながら、地方創生と国際化の取り組みを続けていきましょう。