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【農業×地域活性化】
-成功させるためのポイント&関東での成功事例を紹介-

みなさんこんにちは、Otanomiコラム担当です。
農業を活かして地域活性化したいと考えている地域も多いですが、さまざまな地域で行われている農業で地域活性化することに難航している地域は多いです。

とはいえ、農業を活かして地域活性化に成功している地域は非常に多く、しっかりとした仕組み作りやブランディングを行えれば地域活性化の重要な柱として産業を盛り上げることもできます。

本記事では、農業で地域活性化を成功させるポイントと成功事例について詳しく解説します。

農業で地域活性化を成功させるためのポイント


農業で地域活性化を成功させるためのポイントは以下の通りです。

● 観光客に実際に現地まで来てもらう施策を作る
● 地域資源を活かしたPRを行う
● 若い人材にも協力してもらう

それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。


1.観光客に実際に現地まで来てもらう施策を作る
従来、農業に関する観光資源をPRする方法としては、地域で作った農作物を不特定多数の人に消費してもらうことで対価を得る「販売型農業」でしたが、これだけでは地域の魅力や価値を十分に伝えることは難しく、持続的な地域振興には限界があります。

そんな中、昨今ではただ農作物を販売するだけではなく、生産地におい農業に関する体験を提供することで、さらに地域をPRすることのできる「来訪型農業」が重要視されています。

来訪型農業の特徴は、観光客に生産地での収穫体験や農作業体験、地元食材を使った料理教室など、農業にまつわるさまざまな体験を提供することです。
これにより、観光客は地域の自然や文化、農業の魅力を肌で感じることができ、単なる消費者から「地域ファン」へと変わることが期待されます。

また、観光客が現地を訪れることで、地域の新しい観光資源の発見や、さまざまな交流の中で地域を活性化させることができるのです。


2.地域資源を活かしたPRを行う
来訪型農業を成功させるためには、農作物の魅力だけではなく地域資源の魅力も欠かせません。
(地域資源とは、観光地としての魅力や、伝統的な文化、地元の飲食店、観光施設、宿泊施設など)

生産者が直売所やマルシェなどで農作物を販売するだけでは農作物の魅力しか発信することができないため、地域の飲食店や観光施設、宿泊施設など、さまざまな業界との関連が必要になります。

地域資源と農業を組み合わせた体験プログラムを提供することで、農作物を超えた地域全体の魅力を伝えられます。
例えば、収穫体験や地元食材を使った料理教室、農業をテーマにした宿泊プランなど、地域の観光施設や飲食店と連携しながら、地域全体を一つの観光地として売り出すことが考えられます。

さらに、旅行会社とのコラボレーションも効果的です。特別な旅行プランを制作し、都市部の旅行者に地域の魅力を伝えることで、全国からの観光客誘致を図れ、これにより、観光資源としての農業の価値を高め、地域全体の認知度向上や、経済効果を生むことが期待できます。
地域資源と農業を一体化させた来訪型農業の推進は、地域の新しい観光モデルを創出し、持続可能な地域活性化に繋がるのです。


3.若い人材にも協力してもらう
地域を活性化させるためには、老若男女のさまざまな視点からPRを行うことが大切です。
地域によっては高齢化が進み若手の人材が不足している地域もありますが、観光にて消費活動をする世代は若年層も多いため、若い世代の目線は欠かせません。

若い世代の目線を取り入れるためには、まず地域内での若手人材の育成が不可欠です。地域の農業や観光業に従事する若者を増やすことで、彼らの感性やアイデアを取り入れた新しい取り組みが生まれやすくなります。
地域の祭りやイベント、農産物のブランディングなど、若者の発想を活かす場面は多く、地域の魅力を現代的に再発見し、広めることが可能になります。

また、外部の若者の力を借りることも重要です。例えば、副業や兼業で地域に関わるプログラムを用意し、都市部の若手人材が地域農業に関与できる機会を提供することが考えられます。
短期間のインターンシップや、リモートワークを活用した農業のPR支援など、若者が気軽に参加できる形を整えることがポイントです。

さらに、地域移住を促す取り組みも有効です。地域の魅力や、農業における働き方を積極的に発信し、都市部の若者に地域での生活を提案することで、地域の活性化に繋がるでしょう。


農業で地域活性化した成功事例《3選》


農業で地域活性化した成功事例には以下のようなものがあります。

① 茨城県つくば市:農産物を価格競争から品質競争へ
② 埼玉県小川町:地域ぐるみで有機栽培に取り組み売上が上昇
③ 千葉県香取市:加盟農家の平均売上高は5,000万円に

それぞれの成功事例について、以下で詳しく紹介します。


成功事例①:茨城県つくば市


茨城県つくば市の「株式会社 農業法人 みずほ」は、価格決定権のない市場出荷の農業者が価格下落に苦しむ現状を変えるべく、価格競争から品質競争を実現する「みずほの村市場」を作りました。

量販店や農産物直売所が安売り競争に走っているのに対し、みずほの村市場は安売り競争をせず、あくまでも品質で勝負し、生産者が再生産できる値段でしか商品を販売しないことにしているため、商品にはすべて生産者自身が値段をつける仕組みとなっています。

高品質を維持するため生産者側に競争原理を導入し、ひとつの品目に対し複数の生産者がそれぞれの棚を設けて競い合っているため、出品する農家に自己主張と自己責任を課すことで品質が向上し、それによって売上げが伸び、適正な利益を得られるというシステムを作りました。

生産者には、品質を競わせると同時に、消費者には、商品を選ぶ楽しさや自分の気に入った商品(生産者)を選択することができるのです。

現在、みずほの村市場は、来客者の絶えない直売所、視察者の絶えない直売所として広く知られています。


◆参考資料:ここから


成功事例②:埼玉県小川町


②埼玉県小川町:地域ぐるみで有機栽培に取り組み年間5億円の売上に
埼玉県小川町は1998年に「有機の里」宣言を行い、地域全体で有機農業を推進する方針を打ち出しました。
町は有機農業に対する支援制度を設け、新規就農者の育成や農業技術の指導、有機農産物の流通・販売体制の整備など、さまざまな施策を実施しました。

その中で「下里農地・水・環境保全向上対策委員会」は、地域ぐるみで有機栽培に取り組み、豆腐店や酒造会社などの間で全量、再生産可能な価格で、現金で買い上げる関係性を確立しました。

その結果、有機栽培の大豆から作った豆腐は希少価値が高いとして人気を集め、年間3億5千円以上を売り上げ、単独店舗では売り上げ日本一になるまでに成長しました。


◆参考資料:ここから


成功事例③:千葉県香取市


千葉県香取市の「農事組合法人和郷園、株式会社和郷」は、 千葉県北東部を中心とした生産者約100戸からなる「農事組合法人和郷園」と、生産された農産物に様々な付加価値を付けた商品流通を担う「株式会社 和郷」により農業法人グループを形成しました。

100軒の農家が加盟する農事組合法人としてブランディングに力を入れており、 農産物の品質を守るため、栽培品目毎に生産者と職員による部会を定期的に開催し、生産と販売の数量のすり合わせ、栽培基準の確認や、圃場の土壌分析やそれに基づく施肥設計、生産物の硝酸窒素測定、糖度測定などを行い、科学的・客観的な判断材料を生産者に提供しています。

また、生産者自らがいつでも生産履歴の情報開示ができるよう農薬・肥料等の使用履歴をデータベース化し、トレーサビリティ情報を管理しています。

その他、トレーサビリティの情報を公開することなどで差別化を図るとともに、廃棄されることのお多い規格外の野菜を有効活用するために加工場を設置してカット野菜や冷凍野菜として出荷する仕組みを構築するなど、農業の6次化にも力を入れています。

その結果、平均5,000万円の売り上げを構築できています。


◆参考資料:ここから


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まとめ


本記事では、農業で地域活性化を成功させるポイントと成功事例について詳しく解説しました。
近年では農業にAI技術を取り入れることや6次化が進んでいることなど、地域活性化の火付け役としても農業は注目されています。

農業は農作物を消費するだけではなく、来訪してもらい地域で消費してもらうことにも繋がるため、今までとは違った視点で農業を活性化させることも大切でしょう。

ぜひ本記事を参考にして、農業で地域活性化させるポイントを見つけてみてください。