ホーム全国初の「共創型」ふるさと納税サイト【ガチなが】とは

全国初の「共創型」ふるさと納税サイト【ガチなが】とは

今回Otanomiは、「ガチなが」を運営している長野県庁税務課の中沢様にお話しをお伺いしました。
「ガチなが」は、寄付者と事業の共創に取り組む全国初の県直営「共創型」ふるさと納税の受付サイトです。(返礼品は原則として提供していない。)

税金(寄付金)の使い道について
「自分で選び」、「県と共に創り」、「成果を実感する」ことができます。

ふるさと納税の制度本来の趣旨に沿って運営を図る「ガチなが」。
長野県を本気でよりよくしていくために、一人でも多くの方に共感していただきたい!と熱い想いをお話しくださいました。スタートしたばかりの「ガチなが」を立ち上げた経緯から、今後の展望までお聞きしました。

ふるさと納税本来の趣旨に立ち返ったサイトづくり


―まず初めに、全国初の県直営『共創型』ふるさと納税を立ち上げた経緯を教えてください。

中沢駿太氏(以下、中沢):現在のふるさと納税制度の抱える課題が出発点になっています。

ふるさと納税制度の目的は、「生まれ育ったふるさとや応援したい地域に貢献したい」という想いを税制を通じて実現することですが、

現状においては、
・返礼品の人気により寄付先の自治体が選ばれる傾向が強まったことに伴う返礼品競争の激化
・返礼品代や大手サイトへの委託経費などの事務経費の増加による、住民サービスに充てられる寄付額の減少

などの課題があることから、「ガチなが」(県直営サイト)を開設しました。
これにより、返礼品を設けない「使い道」で選ばれる寄付を拡大し、制度本来の趣旨に沿った運用を図ることとしています。

―いつから制度本来の趣旨に沿った運用をする取組を行おうと動かれたのですか。

中沢:2022年6月末くらいから、先ほどお伝えした問題点を改善しようとの話がでて、最終的に決定したのは2022年10月くらいでした。
大手サイトを使うと、どうしても手数料がかかってしまうし、返礼品代もかかってしまう。非常にハードルは高いですが、県直営でやったらいいんじゃないかということでサイトを立ち上げることを決定し、現在に至っています。

―この取り組みは、中沢様ご自身から運営を担う担当になられたのでしょうか?

中沢:そうですね。非常に前向きな仕事ですし、ゼロからサイトを立ち上げる経験なんて、中々できることではないので、成長するチャンスと考え、率先して手を挙げました。
うまくいかず、心が折れかけたことも何度かありましたが、上司や同僚の皆さんに助けていただき、立ち上げることができました。本当に感謝しています。

支援者と共につくる長野県の事業


―1:返礼品を設けない方法で選ばれる事業の拡大
2:寄付者参加型の共創による事業の推進
とありますが、具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか?


中沢:1.については、「寄付金の使い道を明示して、個別事業に対する応援」という形で寄付を募集しています。これにより県事業への共感や応援したいという想いを具体化することができます。

2.については、事業ページごとにコメント欄を設けています。このコメント機能を活用して寄付者との共創による事業の推進を図っていきたいと思っています。
「この事業には、こんな課題があるから、こういう取り組みが必要ではないか」といったコメントをいただき、「県としては、こう考えています」などのやりとりをするイメージです。

また、事業成果を写真や動画等を活用してサイト上で発信していくことで、「寄付してよかった。」と思っていただくことや、「もっとこうしたらいいんじゃないか」といった更なるご意見やご提案をいただけることも期待しています。
―今後の「ガチなが」のPR方法について何か考えていることはありますか?

中沢:大きく2つ考えています。
1つ目は、サイト自体の認知度を上げるためのPRです。具体的には県のSNSアカウントを活用した発信や広報誌への掲載など、経費を抑制した方法を中心にPRに取り組んでいきます。

2つ目は、事業ごとの個別PRです。事業ごとに情報発信のターゲットや媒体を的確に設定し、効果的なPRを行うためにも、事業担当課と連携して取り組んでいきたいと思っています。

例えば、「信州の山小屋応援プロジェクト」を以前募集したのですが、その情報を『山と渓谷』という登山専門誌に掲載いただき、多くのご寄付に繋げることができました。こうした事業内容に応じた効果的なPRにも取り組んでいきたいです。
(PR方法とはちょっと違うかもしれませんが)それともう一つ考えているのが、寄付者様へのお礼のメッセージ動画の配信です。

返礼品を設けての寄付募集が多い中、「ガチなが」の趣旨にご賛同いただき、ご寄付いただいたことは、本当に本当にありがたいことだと思っています。
「その感謝の気持ちを、寄付者様へ言葉でお届けしたい」という想いから、この企画を考えました。


―今後「ガチなが」にはどのような事業を募集していきたいですか?

中沢:「長野県ならでは」あるいは「長野県として重点的に取り組みたい分野」に関する事業を中心に募集していきたいです。

「現場の声」と「支援者の想い」を結ぶ

―「ガチなが」のプロジェクトにおいて「共感」が肝になるかと思いますが、この点で何か工夫されていることはありますか?

中沢:多くの方に「共感」いただける事業とするため、その事業に挑戦する背景や、事業に取り組んで何を成し遂げたいかなどを、具体的にお示しするように心がけています。

そのために、今後はいわゆる「現地機関」の職員が把握している県民の方々の問題意識やアイデアを積極的に事業内容に反映させていきたいと思っています。


―最後に、これから「ガチなが」をどんな想いを持った方に知ってもらいたいですか?

中沢:「ガチ(本気)で長野県をより良くしたい」という熱い想いを持った方に「ガチなが」を知っていただき、事業への寄付や、コメント投稿により、その想いを形にしていただけるよう、PRに取り組んでいきます。

また、こうした皆様の熱い想いにお応えできるよう、写真や動画等を活用して事業効果を積極的に発信していきます。
私たちの取り組みは、ふるさと納税制度本来のあるべき姿の追求であると自負していますので、胸を張って、ガチで取り組んでいきたいと思ってます。



中沢様、この度はお話しをお伺いさせていただき、ありがとうございました。

長野県をより良くするため、意見を気軽に寄せていただけるサイトにすることで、多くの方と手を取り合って運用することのできるプロジェクトを目指したい!との熱い想いを感じました。

自分の行動が少しでも何かを変えることにつながる、そんな取り組みをしている「ガチなが」を皆さんも応援してみませんか?


公式サイト:ガチなが