【町おこし成功事例10選】
ユニークな取り組みから副業参画まで徹底解説

みなさんこんにちは、Otanomiコラム担当です。

人口減少や地域経済の衰退に悩む自治体が増える中、全国各地でユニークな発想と地域資源を活かした町おこしが成果を上げています。「地域を元気にしたい」「町おこしに関わってみたい」と考えているあなたに、今注目の成功事例と、副業として地域活性化に参画できる方法をご紹介します。

近年では、完全移住しなくても関係人口として地域と継続的に関わる新しいスタイルが広がっています。週末だけ地域に通う、リモートで地域プロジェクトを支援する、ワーケーションで地域の魅力を発信するなど、あなたのライフスタイルに合わせた関わり方が可能です。

本記事では、そんな新しい町おこしの形も含めて、幅広くご紹介します。

※本記事の内容は2026年1月時点の情報に基づいています。最新の制度や取り組み内容については、各自治体の公式サイトや関連機関にて最新情報をご確認ください。

1. 地域資源を再発見!クリエイティブな町おこし成功事例


①群馬県みなかみ町:廃墟再生マルシェで温泉街に新たな息吹
群馬県みなかみ町の水上温泉街では、かつて賑わいを見せていた温泉街の空き店舗や廃業した施設を活用した「廃墟再生マルシェ」が話題を呼んでいます。

2022年にスタートしたこのプロジェクトは、東京大学大学院の学生たちが中心となり、地域住民や飲食店と連携して展開。見捨てられかけていた建物の魅力を掘り起こしながら、マルシェやアートイベントを開催しています。2024年には会場を温泉街内の4か所に拡大し、年間数千人が訪れるイベントに成長しました。

【成功のポイント】
■負の遺産を創造の場に転換: 廃墟という課題を逆手に取り、アートと掛け合わせることで新たな価値を創出
■大学生と地域住民の協働: 若い世代の斬新なアイデアと地元の知恵を融合
■継続的なイベント開催: 単発ではなく年次イベントとして定着させることでファンを獲得

温泉街の再生は全国の課題ですが、みなかみ町は「廃墟」という一見ネガティブな要素を魅力に変える発想で、新しい観光のあり方を示しています。



②鳥取県八頭町:古民家をクラフトビール醸造所兼カフェに再生
鳥取県八頭町の隼地区では、空き家となっていた古民家をクラフトビール醸造所兼カフェ「隼Lab.」としてリノベーションし、地域の交流拠点として生まれ変わらせました。

地域おこし協力隊出身の起業家が中心となり、デザイン事業、飲食事業、ローアルコールクラフトビール事業を展開。地元の食材を使った料理とオリジナルビールを提供し、観光客だけでなく地域住民の憩いの場としても機能しています。施設の企画・コンセプト開発段階から地域住民が関与し、まさに「地域でつくる地域の場所」を実現しました。

【成功のポイント】
■多機能な地域拠点: 醸造所、カフェ、コワーキングスペースを兼ね備えた複合施設
■地域資源の活用: 地元の水や農産物を使ったクラフトビールで地域ブランドを確立
■起業支援の受け皿: 地域おこし協力隊の任期後の受け皿として機能

クラフトビールは近年、地域活性化のツールとして全国で注目されており、八頭町の事例は古民家再生と産業創出を同時に実現した好例です。



③青森県田舎館村:田んぼアートで年間30万人を集客
青森県南津軽郡田舎館村は、人口約7,000人の小さな村ですが、「田んぼアート」という独創的な取り組みで全国から年間約30万人の観光客を集めることに成功しています。

田んぼアートとは、色の異なる稲を使って水田に巨大な絵を描くアートプロジェクト。
1993年に村おこし事業としてスタートし、当初は2,500㎡の田んぼに簡単な「岩木山」の絵を描いていただけでした。しかし年々技術が向上し、現在では葛飾北斎の浮世絵や「スター・ウォーズ」のキャラクター、「富士山と羽衣伝説」など、精密で芸術性の高い作品を制作。2022年度の展望料収入は約3,041万円に達しています。

【成功のポイント】
■毎年異なるテーマで話題性を継続: 訪れるたびに新しい発見があるため、リピーターが増加
■SNS映えする圧倒的なビジュアル: InstagramやX(旧Twitter)で自然と拡散される
■農業体験とアート鑑賞の融合: 単なる観光ではなく、田植えや稲刈り体験もセットで提供

この取り組みは、既存の農業資源を創意工夫で観光資源に転換した画期的なモデルとして、全国の自治体から注目を集めています。地域住民や地元大学の学生が運営に参画することで、地域全体で取り組みを推進している点も大きな特徴です。



④石川県加賀市:NFT×ワーケーションで新しい関係人口創出
石川県加賀市は、NFT(非代替性トークン)を活用したワーケーションサービス「ワーケーションNFT_2025春」という画期的な取り組みを展開しています。

宿泊施設「ホテル アローレ」での滞在権利をNFTとして発行し、ブロックチェーン上で管理。参加者は希望する宿泊日を予約し、デジタル地域通貨「e-加賀市民制度」と連動させることで、地域での消費を促進します。Web3技術を活用した全く新しい形の関係人口創出モデルとして、全国から注目を集めています。

【成功のポイント】
■最先端技術と地域活性化の融合: NFTという新技術で若い世代の関心を引きつける
■デジタル市民制度: 住民票を移さずとも「加賀市民」として地域と関わる仕組みを構築
■ワーケーション市場の開拓: リモートワークの普及を背景に新しい滞在スタイルを提案

テクノロジーと地方創生を掛け合わせた先進的な事例として、今後の展開が期待されています。


2. 住んで働く!移住・起業を促進する町おこし事例


⑤和歌山県白浜町:IT企業のサテライトオフィス誘致で若者増加
和歌山県白浜町は、豊かな自然と温泉という観光資源を持ちながらも、IT企業のサテライトオフィス誘致により、観光地から「働く場所」へと進化を遂げています。

2004年から光ファイバー網を整備し、2017年には本格的にサテライトオフィス誘致をスタート。現在では30社以上のIT企業やベンチャー企業がオフィスを構え、約200人の雇用を生み出しています。
「ワーケーション」という言葉が生まれる前から、仕事と休暇を融合させた新しいワークスタイルを提案し続けてきました。

【成功のポイント】
■早期のICT基盤整備: 観光地でありながら都市部と同等の通信環境を構築
■企業誘致の手厚いサポート: 進出企業への補助金、オフィス環境の整備支援
■観光×ビジネスの融合: 従業員が仕事の合間に温泉やマリンスポーツを楽しめる環境

「南紀白浜空港」から羽田空港まで約1時間というアクセスの良さも、都市部の企業を引きつける要因となっています。



⑥岩手県釜石市:震災復興から生まれたローカル起業家支援
岩手県釜石市では、東日本大震災からの復興プロセスの中で「ローカル起業家支援プログラム」が誕生し、多くの若手起業家を輩出しています。

NPO法人や地域商社が中心となり、起業前の相談から事業計画の策定、開業後のフォローアップまで一貫した支援を提供。カフェ、ゲストハウス、地域食材を使った加工品製造など、多様なビジネスが生まれ、雇用創出にもつながっています。震災で失われた地域コミュニティを、新しいビジネスを通じて再構築する試みとして高く評価されています。

【成功のポイント】
■包括的な起業支援: アイデア段階から開業後まで切れ目のないサポート体制
■空き店舗の有効活用: 商店街の空き物件を起業家に提供し、街の賑わいを回復
■コミュニティ再生との連動: ビジネスを通じた新しいつながりづくり

震災という困難を乗り越え、新しいまちづくりのモデルを示した事例です。



⑦北海道厚沢部町:保育園留学で子育て世帯の関係人口を創出
北海道檜山郡厚沢部町は、人口約3,800人の小さな町ですが、「保育園留学」という革新的な取り組みで全国から子育て世帯を呼び込んでいます。

保育園留学とは、1〜2週間程度、家族で地域に滞在しながら子どもを地元の保育園に通わせ、地域の暮らしを体験するプログラムです。
2021年にスタートして以来、累計3,000家族・10,000人以上が参加し、実際に移住を決めた家族も複数誕生。地域経済効果は年間3,500万円にも達する地域もあり、リピート希望率は90%以上に上っています。

【成功のポイント】
■子ども主役の体験型移住プログラム: 親だけでなく子どもも地域になじめるか確認できる
■廃校を活用した宿泊施設: 古い木造校舎をリノベーションし、レトロな雰囲気が人気
■全国60地域以上に拡大: 成功モデルとして全国の過疎地域に横展開

2025年10月には、運営企業の株式会社キッチハイクが本社を東京から厚沢部町に移転するという画期的な決断を下し、「世界一素敵な過疎のまち」としてのブランディングをさらに強化。
テレワークが行えるよう移住体験住宅のネットワーク環境を整備し、オンライン診療サービスも導入するなど、滞在中のサポート体制も充実させています。


3. 食と文化で魅せる!特産品・体験型観光の成功事例


⑧新潟県十日町市:「大地の芸術祭」で過疎地域がアートの聖地に
新潟県十日町市と津南町で3年に一度開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」は、2000年の初回開催以降、過疎高齢化が進む地域を世界的なアートの聖地へと変貌させました。

760k㎡という広大なエリアに、世界中のアーティストが制作した約200点の恒久作品が点在。会期中には約50万人、会期外も含めると年間約60万人が訪れます。
地域の集落が運営に参画し、「こへび隊」というボランティア組織が活動を支えています。アートを通じて都市部の若者と地域住民が交流し、移住者も生まれています。

【成功のポイント】
■地域全体を美術館に: 広域に作品を配置し、移動そのものが体験に
■住民参加型の運営: 地元住民がアーティストや来場者と協働する仕組み
■通年型観光への転換: 常設作品により会期外も集客し、持続可能な観光を実現

アートという普遍的価値で、過疎地域に新しい可能性を示した画期的な取り組みです。地域の集落が「こへび隊」として運営に携わることで、住民の生きがい創出にもつながっており、単なる観光振興を超えた地域活性化のモデルとなっています。



⑨静岡県沼津市:アニメ聖地巡礼で経済効果30億円超
静岡県沼津市は、人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」の舞台となったことをきっかけに、アニメ聖地巡礼による地域活性化に成功しました。

2016年のアニメ放送以降、作品に登場した場所を訪れるファンが急増し、商店街や観光施設とコラボしたイベント、オリジナルグッズの販売、スタンプラリーなどを展開。累計の経済効果は30億円を超えるとも言われています。地元商店街がファンと積極的に交流し、アニメ終了後も継続的にイベントを開催することで、長期的な関係を築いています。

【成功のポイント】
■地域全体でファンをおもてなし: 商店街、観光協会、自治体が連携した受け入れ体制
■継続的なイベント開催: 一過性のブームで終わらせず、定期的な交流の場を提供
■公式との連携: 作品の版権元と協力し、正式なコラボ企画を実施

アニメ聖地巡礼は、初期投資が少なく効果が大きい町おこし手法として、全国の自治体が注目しています。沼津市の成功は、地域住民がファンを温かく迎え入れる姿勢と、継続的な関係構築の重要性を示しています。



⑩山梨県北杜市:農村起業で年間3万人を集める限界集落
山梨県北杜市の限界集落では、東京から移住した起業家が農村起業という新しいスタイルで、年間3万人が訪れる地域へと変貌させました。

古民家を改装したカフェやゲストハウス、農業体験プログラム、地元食材を使った加工品販売など、複数の事業を展開。「農村起業ロードマップセミナー」を開催し、都市部のビジネスパーソンに週末起業や副業としての農村ビジネスを提案しています。生きがいにあふれた週末起業・副業・兼業農家という新しいワークスタイルを実践する場として、全国から注目を集めています。

【成功のポイント】
■複数事業の組み合わせ: 一つの事業に頼らず、相互に補完し合う事業ポートフォリオ
■都市と農村をつなぐ: 週末だけ通う二拠点生活スタイルの提案
■ノウハウの共有: セミナーやワークショップで起業のハードルを下げる

移住せずとも農村に関われる新しい形として、副業人材の受け皿にもなっています。
「東京から移住して1年で限界集落に年間3万人が訪れた」という実績は、地方での起業可能性を具体的に示す事例として、多くの起業志望者にインスピレーションを与えています。


4. あなたも参加できる!副業・関係人口として町おこしに関わる方法


地域プロジェクトの副業マッチングサービスを活用する
近年、都市部に住みながら地方の仕事を副業として請け負える副業マッチングサービスが増えています。

インターネットで「地方副業 マッチング」「ふるさと兼業」などのキーワードで検索すると、様々なプラットフォームが見つかります。

自治体や地域企業が抱える課題に対して、あなたの専門スキルを活かして取り組めます。
マーケティング、Webデザイン、SNS運用、商品開発、事業計画作成など、様々な分野の募集があり、完全リモートで対応できるものも多数あります。

【活用のメリット】
■本業を続けながら地域貢献ができる
■新しいスキルや人脈が広がる
■報酬を得ながら社会貢献できる

まずは短期間のプロジェクトから始めて、相性の良い地域と出会うことができます。



ワーケーションやお試し移住で地域を体験する
完全移住はハードルが高いという方には、ワーケーションやお試し移住がおすすめです。

全国の自治体が、数日から数週間の滞在プログラムを用意しており、仕事をしながら地域の暮らしを体験できます。
Wi-Fi完備のコワーキングスペース、お試し住宅、地域住民との交流会など、充実したサポートがあります。滞在中に地域のプロジェクトに参加したり、地元の方と交流したりすることで、その地域との相性を確かめられます。

【おすすめの活用法】
■まずは短期間(1週間程度)で複数の地域を体験
■興味のある産業や活動がある地域を優先的に選ぶ
■滞在中に地域おこし協力隊の説明会に参加してみる
体験を通じて「この地域で何かやりたい」という具体的なイメージが湧いてくることも多いです。



ふるさと納税やクラウドファンディングで応援する
まずは金銭的な応援から始めたいという方には、ふるさと納税や地域プロジェクトのクラウドファンディングがあります。

ふるさと納税は返礼品を受け取りながら地域を応援でき、使い道を指定できる自治体も増えています。
また、「CAMPFIRE」「Makuake」などのクラウドファンディングでは、地域の新しいチャレンジを直接支援できます。古民家再生、特産品開発、イベント開催など、具体的なプロジェクトを選んで応援することで、地域との接点が生まれます。

【関わりを深めるコツ】
■応援した地域のSNSをフォローして情報をキャッチ
■プロジェクト完了後に実際に訪れてみる
■複数回の寄付を通じて地域とのつながりを強化
小さな応援から始まる地域との関係が、やがて大きな関わりに発展することもあります。



関係人口登録制度で地域の「準住民」になる
全国の自治体が導入を進めている関係人口登録制度を活用すると、住民票を移さずにその地域の「準住民」として様々な特典や情報が得られます。

登録することで、地域のイベント情報が定期的に届いたり、住民向けの施設を優待価格で利用できたり、地域の意思決定プロセスに参加できたりします。「応援市民」「サポーター制度」など名称は様々ですが、地域と継続的な関係を築きたい方に最適な仕組みです。

【登録のメリット】
■地域の最新情報が定期的に届く
■オンライン移住相談会などに優先参加できる
■将来的な移住や起業の際に手厚いサポートが受けられる

「いつか移住したい」「定期的に訪れたい」と思える地域が見つかったら、ぜひ登録してみましょう。


副業や兼業で仕事をお探しなら「Otanomi」へ


Otanomiは、「副業・兼業から始める地方創生」をテーマに、地方自治体や企業の課題解決に対する取り組みにチャレンジできるサイトです。
Otanomi

Otanomiではよくある求人票ではなく課題を掲載しているため、困りごとがダイレクトに分かるという特徴があります。
課題を見て自分にできそうだな、とお考えであれば応募をし、実際に自治体や企業の担当者と話をして、条件が一致すれば実際に仕事がスタートします。

応募をしてもいきなり採用されるわけではなく、しっかり話しを聞いたうえで判断ができるためお互いに安心できる環境が整っています。

フリーランス・副業・兼業などで地域と繋がってみたい際は、ぜひOtanomiをご利用ください。 副業からはじめたい場合も歓迎です。


まとめ


本記事では、注目の町おこし成功事例10選とユニークな取り組みから副業参画までを詳しく解説しました。

全国各地で展開される町おこしの成功事例を見てきましたが、どの事例にも共通しているのは「地域資源を再発見し、創意工夫で新しい価値を生み出している」という点です。廃墟を魅力的なマルシェ会場に変えるみなかみ町の発想、古民家をクラフトビール醸造所として再生した八頭町の実行力、田んぼを巨大なキャンバスに変えた田舎館村の芸術性、保育園留学という新しい移住体験を生み出した厚沢部町の革新性。これらはすべて、地域の課題を逆手に取り、外部の知恵も積極的に取り入れながら、持続可能な仕組みを構築してきた成果です。

そして今、あなた自身もこうした町おこしに参画できる時代になりました。副業マッチングサービスで専門スキルを提供する、ワーケーションで地域を体験しながら仕事をする、ふるさと納税やクラウドファンディングで応援する、関係人口登録制度で準住民として関わる。関わり方は人それぞれですが、一人ひとりの小さな行動が、地域の未来を大きく変える力になります。気になる地域や興味のある取り組みが見つかったら、まずは情報収集から始めてみませんか。

あなたの経験やスキルが、きっとどこかの地域で必要とされています。