【事例3選】
海外に学ぶ地方創生
第3弾~オーストラリア編~
みなさんこんにちは、コラム担当のあらぽんです。
地方創生は、地域の経済や社会の発展を促進するための重要な取り組みです。その中でもオーストラリアは、独自の手法で地方創生を進めており、世界的に注目を浴びています。
今回ご紹介する地方創生に注力をしている地域は、バララット・ダーウィン・ホバートの3地域についてです。
地方創生は、地域の経済や社会の発展を促進するための重要な取り組みです。その中でもオーストラリアは、独自の手法で地方創生を進めており、世界的に注目を浴びています。
今回ご紹介する地方創生に注力をしている地域は、バララット・ダーウィン・ホバートの3地域についてです。
オーストラリアってどんな国?
オーストラリアは、オセアニア大陸に位置する南半球最大の国です。面積は約769万平方キロメートルと日本の約20倍の大きさで、地球上の陸地の6番目に大きい国と言われています。人口は約2,626万人(2022年12月時点)で、多文化国家として知られています。
大自然の美しさや多様な生態系で有名で、国土の大部分は未開発地であり、美しい海岸線、広大な砂漠、美しい山岳地帯、生物多様性の高い熱帯雨林など様々な自然環境が広がっています。この豊かな自然環境は、観光業の成長やエコツーリズムの人気につながっています。
また、豊富な天然資源を持ち、鉱業や農業、製造業など様々な産業が栄えています。特に鉱業は大きな収入源であり、石炭、鉄鉱石、金などの採掘が盛んです。また、農業では肉牛、羊毛、小麦、大豆、砂糖などの生産が盛んです。
教育や研究など、国内には世界的に評価される大学や研究機関が多くあり、学生や研究者が国内外から集まり、高い教育水準や研究成果を生み出しています。
政治的には連邦制を採用しており、6つの州と2つの準州からなる連邦国家です。連邦議会によって統治され、首相が連邦政府を指導しています。また、イギリス連邦の一員であり、イギリス国王を国家元首としています。
文化的には、オーストラリアは多様で包括的な社会です。先住民族であるアボリジニやトレス海峡諸島民の文化と、移民によってもたらされた多様な文化の影響が見られます。スポーツが国民の共通の関心事であり、特にクリケット、オーストラリアンフットボール、ラグビーなどが人気を集めています。
オーストラリアの地方創生に対する取り組み
オーストラリアは広大な地域で都市部に人口が集中する一方、地方の人口が減少しています。こうした地域課題に対して、オーストラリアではさまざまな取り組みを行っています。
(1)インフラ整備
地方の交通や通信インフラの整備が進められており、都市部とのつながりを強化することで地方の活性化を図っています。道路や鉄道、航空路線の整備や高速インターネットの普及など、地方においても快適な生活環境を整えるための投資が行われています。
(2)産業振興
地方の特産品や産業の魅力を最大限に活かすために、地方企業の支援や補助金の提供、市場拡大のための取り組みを行っています。特に、農業や観光業など地方における有望な産業に注力し、その成長を支援しています。また、地方の研究機関との連携を進めることで、地域の特産品や技術を開発し、地方の経済発展を促進しています。
(3)人材育成
地方の教育施設や研究機関を支援し、地域の若者に高い教育水準を提供することで、地方に求められる人材を育成しています。また、地方での雇用創出や働きやすさの向上にも取り組み、若者や専門家が地方で活躍する環境を整えています。
(4)地域参画
地域住民の意見や参画を重視し、地方自治体や地域団体と協力、地域のニーズや要望を把握して、それに基づいた具体的な取り組みを進めています。地方住民が地域の発展に積極的に参加できる仕組みを整えることで、地方創生の成果を最大化しています。
インフラ整備、産業振興、人材育成、地域参画という継続的な取り組みがされていることで、地方の活性化と持続的な発展が進んでいると言えるでしょう。
オーストラリアの地方創生事例【3選】
オーストラリアには地方の地域でさまざまな発展を遂げている場所があります。以下に、オーストラリアを代表する地方の地域の事例を3つ挙げてまとめます。
1. バララット(Ballarat)
バララットは、ビクトリア州に位置しており、人口は約11万人ほどの都市です。ゴールドラッシュ時代(※1)に栄えた歴史的な地域で、革新的な取り組みによって現代の発展を遂げています。地方創生の一環として、バララットでは観光業を活性化するために魅力的な観光地を作り出してきました。
例えばソブリンヒルは、ゴールドラッシュ時代の再現体験ができる施設として人気を集めていたり、芸術ギャラリーや庭園なども整備されており、文化的な観光名所としても注目を浴びています。
★観光業の活性化への取り組み
ゴールドラッシュ時代の遺産を活かし、観光名所や施設の整備が進められています。特に有名な観光地として挙げられるのが、ソブリンヒルです。この施設では、ゴールドラッシュ時代の再現体験ができるだけでなく、地元の歴史や文化に触れることができる展示も行われています。観光客は、バララットの豊かな歴史を学びながら楽しい体験をすることができます。
★文化振興への取り組み
バララット芸術ギャラリーは、地方のアーティストや作品の展示を通じて芸術の普及を図っており、地域の芸術シーンを活気づけています。また、年に一度開催されるバララット国際写真祭は、国内外から多くの写真愛好家やアーティストを集めるイベントとなっています。これらの文化イベントや施設は、地域の経済や雇用にも貢献しており、地方の活性化を促進しています。
★教育への取り組み
教育の中心地としても知られています。フェデレーション大学バララットキャンパスは、多くの学生を受け入れる大学であり、地域の若者に教育の機会を提供しています。これにより、バララットは若い人材の確保や地域の人口の定着につながっています。また、地域の産業発展にも貢献しており、地方の経済の成長を支えています。
※1・・ゴールドラッシュ時代:1850年代に、一攫千金を夢見た人びとが集まったことによる人口の激増・大量の金の輸出が経済発展へとつながり、暮らしを一気に変化させた時代のこと。
バララットは、ビクトリア州に位置しており、人口は約11万人ほどの都市です。ゴールドラッシュ時代(※1)に栄えた歴史的な地域で、革新的な取り組みによって現代の発展を遂げています。地方創生の一環として、バララットでは観光業を活性化するために魅力的な観光地を作り出してきました。
例えばソブリンヒルは、ゴールドラッシュ時代の再現体験ができる施設として人気を集めていたり、芸術ギャラリーや庭園なども整備されており、文化的な観光名所としても注目を浴びています。
★観光業の活性化への取り組み
ゴールドラッシュ時代の遺産を活かし、観光名所や施設の整備が進められています。特に有名な観光地として挙げられるのが、ソブリンヒルです。この施設では、ゴールドラッシュ時代の再現体験ができるだけでなく、地元の歴史や文化に触れることができる展示も行われています。観光客は、バララットの豊かな歴史を学びながら楽しい体験をすることができます。
★文化振興への取り組み
バララット芸術ギャラリーは、地方のアーティストや作品の展示を通じて芸術の普及を図っており、地域の芸術シーンを活気づけています。また、年に一度開催されるバララット国際写真祭は、国内外から多くの写真愛好家やアーティストを集めるイベントとなっています。これらの文化イベントや施設は、地域の経済や雇用にも貢献しており、地方の活性化を促進しています。
★教育への取り組み
教育の中心地としても知られています。フェデレーション大学バララットキャンパスは、多くの学生を受け入れる大学であり、地域の若者に教育の機会を提供しています。これにより、バララットは若い人材の確保や地域の人口の定着につながっています。また、地域の産業発展にも貢献しており、地方の経済の成長を支えています。
※1・・ゴールドラッシュ時代:1850年代に、一攫千金を夢見た人びとが集まったことによる人口の激増・大量の金の輸出が経済発展へとつながり、暮らしを一気に変化させた時代のこと。
2. ダーウィン(Darwin)
ダーウィンは、オーストラリア北部のノーザンテリトリー州の首都で、人口は約14万人の都市です。地方の中でも特に発展を遂げている地域で、アジアとオーストラリアを結ぶ重要な交易の拠点となっており、現代的なインフラや多様な産業が発展しています。また、自然の魅力にも恵まれており、ラングルー国立公園やカコアルコ国立公園などの自然保護区も存在します。
★観光×文化継承
ダーウィンは、アボリジニ(※2)の文化との共生を大切にしている地域であり、アボリジニの伝統やアートが盛んに行われています。アボリジニの文化体験やツアーを通じて、彼らの歴史や生活様式に触れることができます。また、ダーウィンでは、アボリジニの芸術品や工芸品を展示しているギャラリーやマーケットもあり、観光客に独自のアート体験を提供しています。
★観光×地域資源の活用
世界複合遺産に登録されているカカドゥ国立公園や、ジョージ国立公園などの自然保護区など、自然の美しさに恵まれている、誇るべき地域資源を保有しています。特にカカドゥ国立公園は、古代の人々の文明が残された場所としても知られており、歴史ある地域資源を守っています。現在は、ハイキングやキャンプ、ボートツアーなど様々なアクティビティを楽しむことが可能な場所として、ダーウィンに来たら訪れたい観光地の一つとしても有名です。
★経済的発展
ダーウィン港はオーストラリア北部において重要な交通の要所であり、アジアとの貿易においても重要な役割を果たしています。これにより、国際的な交流の拠点となっており、輸送や貿易の拠点として経済的に成長を遂げています。
さらに、技術進化によって再生可能エネルギーの開発にも積極的な役割を果たしていて、太陽光発電や風力発電のプロジェクトが進められており、持続可能な発展を目指しています。
※2・・アボリジニ:アボリジニとは、古代からオーストラリアに定住している先住民族のこと。第4氷河期中頃にアジア方面から移動してきた民族が起源とされています。
ダーウィンは、オーストラリア北部のノーザンテリトリー州の首都で、人口は約14万人の都市です。地方の中でも特に発展を遂げている地域で、アジアとオーストラリアを結ぶ重要な交易の拠点となっており、現代的なインフラや多様な産業が発展しています。また、自然の魅力にも恵まれており、ラングルー国立公園やカコアルコ国立公園などの自然保護区も存在します。
★観光×文化継承
ダーウィンは、アボリジニ(※2)の文化との共生を大切にしている地域であり、アボリジニの伝統やアートが盛んに行われています。アボリジニの文化体験やツアーを通じて、彼らの歴史や生活様式に触れることができます。また、ダーウィンでは、アボリジニの芸術品や工芸品を展示しているギャラリーやマーケットもあり、観光客に独自のアート体験を提供しています。
★観光×地域資源の活用
世界複合遺産に登録されているカカドゥ国立公園や、ジョージ国立公園などの自然保護区など、自然の美しさに恵まれている、誇るべき地域資源を保有しています。特にカカドゥ国立公園は、古代の人々の文明が残された場所としても知られており、歴史ある地域資源を守っています。現在は、ハイキングやキャンプ、ボートツアーなど様々なアクティビティを楽しむことが可能な場所として、ダーウィンに来たら訪れたい観光地の一つとしても有名です。
★経済的発展
ダーウィン港はオーストラリア北部において重要な交通の要所であり、アジアとの貿易においても重要な役割を果たしています。これにより、国際的な交流の拠点となっており、輸送や貿易の拠点として経済的に成長を遂げています。
さらに、技術進化によって再生可能エネルギーの開発にも積極的な役割を果たしていて、太陽光発電や風力発電のプロジェクトが進められており、持続可能な発展を目指しています。
※2・・アボリジニ:アボリジニとは、古代からオーストラリアに定住している先住民族のこと。第4氷河期中頃にアジア方面から移動してきた民族が起源とされています。
3. ホバート(Hobart)
ホバートは、タスマニア州の首都で人口は約20万人、南部の地方都市として急速な発展を遂げています。美しい自然環境と、豊かな農業資源を活かした、食品産業を中心とした経済の発展に取り組んでいます。
例えば、モナ(The Museum of Old and New Art)は、国内外から観光客を集める美術館であり、ホバートの文化的な拠点としての役割を果たしています。また、地方産業の振興や観光業の促進にも焦点を当てています。
★雇用創出への取り組み
ホバートは海と山に囲まれた美しい自然環境に位置しており、この特異性が地元の観光業の成長につながってきました。景観の美しさやアウトドア活動へのアクセスは、多くの観光客を引き付け、観光業による雇用創出や経済成長に寄与しています。
また、経済の持続可能な発展のため、道路、河川、鉄道、ガス、通信などの社会的基盤となる産業に対して、時代の変化とともに必要なところへの投資をすることが、雇用創出を促す取り組みへと繋がっています。これらの政策は、地域の経済成長や社会的な発展を促進し、地域発展に寄与していると言えます。
★教育分野への取り組み
教育と研究の分野でも地域発展に大きく貢献しており、タスマニア大学ではレベルの高い教育と研究を行っていて、地域の人材育成などに重要な役割を果たしています。大学の存在は、地域経済の多様化とイノベーションの促進につながり、新たなビジネスの創業や産業の成長を促しています。
★地域文化の継承のための取り組み
地域の人々や団体は、地域社会の活力を向上をさせるために、文化継承ためのイベントやお祭りの開催、ボランティア活動や地域のニーズに応える取り組みなどを通じて、地域の魅力と活気を高めています。地域住民の協力があるからこそ、持続的な取り組みが行えており、地域の誇りとつながりを強化することへとつながっています。
ホバートは、タスマニア州の首都で人口は約20万人、南部の地方都市として急速な発展を遂げています。美しい自然環境と、豊かな農業資源を活かした、食品産業を中心とした経済の発展に取り組んでいます。
例えば、モナ(The Museum of Old and New Art)は、国内外から観光客を集める美術館であり、ホバートの文化的な拠点としての役割を果たしています。また、地方産業の振興や観光業の促進にも焦点を当てています。
★雇用創出への取り組み
ホバートは海と山に囲まれた美しい自然環境に位置しており、この特異性が地元の観光業の成長につながってきました。景観の美しさやアウトドア活動へのアクセスは、多くの観光客を引き付け、観光業による雇用創出や経済成長に寄与しています。
また、経済の持続可能な発展のため、道路、河川、鉄道、ガス、通信などの社会的基盤となる産業に対して、時代の変化とともに必要なところへの投資をすることが、雇用創出を促す取り組みへと繋がっています。これらの政策は、地域の経済成長や社会的な発展を促進し、地域発展に寄与していると言えます。
★教育分野への取り組み
教育と研究の分野でも地域発展に大きく貢献しており、タスマニア大学ではレベルの高い教育と研究を行っていて、地域の人材育成などに重要な役割を果たしています。大学の存在は、地域経済の多様化とイノベーションの促進につながり、新たなビジネスの創業や産業の成長を促しています。
★地域文化の継承のための取り組み
地域の人々や団体は、地域社会の活力を向上をさせるために、文化継承ためのイベントやお祭りの開催、ボランティア活動や地域のニーズに応える取り組みなどを通じて、地域の魅力と活気を高めています。地域住民の協力があるからこそ、持続的な取り組みが行えており、地域の誇りとつながりを強化することへとつながっています。
まとめ
オーストラリアの地方創生における事例を3つご紹介しました。地方の特性やリソースを最大限に活用し、経済の活性化や観光業、人材育成などさまざまな施策を行うことが、地方の発展につながっていることがお分かりいただけたのではないでしょうか?
まだまだ知らない世界の地方創生への取り組みがあると思います。ぜひこの機会に、他の地域についても興味を持つきっかけにしていただければと思います。